鳥5

鳥4へ戻る   鳥6へ  目次のページヘ




特集 我が家のジョウビタキ

(このページの画像はポジフイルムで撮ったものをフイルムスキャナーで処理したもの。)



  雪の日    ウメモドキの枝にとまる





庭の藤の枝にとまる





紅梅の花





庭のサンシュの木にとまる
(北へ帰る日)





羽繕い1





羽繕い2





羽繕い3庭のサンシュの木





お嬢様 ?のご訪問 !(雄である。)






長野冬季オリンピック
船木(金)・原田(胴)メダル
 祝福の着地?  K点越え






我が子の勉強の応援に来る?
問題集の上にとまる(炬燵の上)






接待係の亡き母にご挨拶?
母の遺影の前にとまる


 我が家には、もうだいぶ前からジョウビタキが10月の半ばになると遠くシベリヤから訪れる。周辺で餌の捕れるうちは、あまり近づかないのだが、冬も本番になり寒い日が続くと、庭でションボリとしていて寂しそうだ。そうなると、いよいよ我が家の接待が始まる。ミルワームという小鳥の餌を与 えてやる。日がたつうちに家族にも慣れ、家の中にまで入ってくる事もある

 最初は、違う個体がやってくるものと思っていた。鳥に詳しい従兄に聞いたら、それは同じ固体がはるばるシベリやから我が家めがけて飛んでくるのだ。・・・・そう説明されて、何だかいとおしく思え、家族ぐるみのお付き合いが始まった。とくに母はかわいがった。その母が、4年前に突然、難病の(ALS)にかかってしまった。入院後、長期戦に臨むための手術をした翌日に突然逝ってしまった。


 母は自分の先が短いのを感じ、言葉も出ず歩くこともできなくなったが、筆談ができるうちに、ノートに俳句らしいものを3首書いた。その一つにジョウビタキが歌ってあった。


    「ナスもキノコも今は思い出  ジョウビタキ首を振り振り変なのよ 」
   
 おかしな句だが私にはその意味がよくわかった。闘病生活は7月から始まったが入院は9月からだった。秋茄子とキノコ、ナスは母の好物で、回転寿司屋さんに行くと、ナスの漬物がのった寿司ばかり食べていた。キノコも好物で毎年シーズンになると「そろそろキノコが出た頃だろう」と言って私に様子を見に行くように促す。ある年、私と2人で裏山に出掛け、コウタケやウラベニホテイシメジを見つけ大喜びした事があった。


 そして、今年もキノコやナスのおいしい季節がやってきたのに、今は水さえも、のどを通らない。
そろそろジョウビタキもやって来る。なのに、もう家には帰れないだろう。、やがてやって来るジョウビタキが、いつになっても餌くれに出てこない自分の事を、何か変だぞ・・・おかしいなあ・・・接待係のおばあちゃんはどうしたのだろう?・・・と首をかしげるだろうか?
そんなことを歌ったのだろう。

 秋になり、またはるばるジョウビタキがやってきた。庭のシャラやサンシュの木に止まり、家の中の私達家族の様子をうかがっている。今年も一人足りないなあ・・・・なんて思っているのだろうか?

ページのTOPへ